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下北沢アレイホール

「酒・蔵・シック」の話題をもうひとつ。

アレイホールのこと。

 

HPの「場を遊ぶ、音と戯れる」という言葉とデッサンに吸い寄せられて、見学と面談(?) に伺ったのが2018年の年が明けてすぐでした。

アレイホールを造られたのは、建築家の内藤恒方さん。ここで、奥様の嬰子さんがコンサートの企画をされたり、ワインの会をされたり。コンサートの後には、嬰子さん得意のお料理やワインが振舞われて、その記録は「クッキングノート/アレイホール 1988〜2003」(内藤嬰子著、私家版)として残っています。

 

そんなこんなのアレイホールの歴史を詳しく知ったのは、嬰子さんが亡くなられてから。今年4月のお別れ会でのことでした。
初めてお会いした時に、もうすぐ90歳と伺ってびっくりしたらニコニコ笑顔、チャーミングなレディでした。またいつかゆっくりと思って、その「いつか」がないことがとても寂しいです。

窓から見える木、ニューヨークスタインウェイ、フローリングの床、厨房のカウンター、テーブルや椅子、古いことも魅力になる、全てが温もりのある空間です。暮らしの延長に自然に音楽やアートがある場所だったんだなあ、と今思っているところです。

内藤嬰子さんのレシピとは比べられませんが、こちらは「酒・蔵・シック」の心ばかりのおもてなし。手伝ってくれる仲間たちが切って盛り付けてくれます。4月は参加のお客様おもたせの、ゆで筍に皆感動でした。